MEIBUTSU DETAIL
#1
鳥取県の名物
とちの実を混ぜてついたほろ苦い餅
栃餅
スイーツ・菓子甘い郷土料理
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#1
栃餅は、とちの実をあく抜きしてもち米とつき合わせた、智頭町や若桜町など山間部に伝わる餅菓子です。木の実そのものを餅に練り込むところに、この土地らしさがあります。
とちの実には強いえぐみがあり、そのままでは食べられません。水にさらし、灰を使ってあくを抜くという手間の多い下処理を経て、ようやく餅に混ぜられるようになります。手間をかけても残るほろ苦さと独特の香りが、栃餅の持ち味です。
この苦みは、小豆餡と合わせることで角が取れ、木の実の風味を残しつつ食べやすくなります。あんの甘さの奥に、山の実らしい香りがふっと立ちます。
米が十分に穫れない山あいで、山にある木の実を食べものに変えてきた知恵が、この餅の背景にあります。保存のきく菓子として、山村で受け継がれてきました。
食べにくい実をわざわざ手間をかけて菓子にする——その工程ごと味わえるのが栃餅です。山間部の土産として手に取ると、一つの餅に注がれた時間まで一緒に口にすることになります。
